ご挨拶
文部科学省マテリアル先端リサーチインフラ(ARIM)事業ホームページ開設にあたりまして
NAISTは2012年度より文科省「ナノテクノロジープラットフォーム事業」に参画し、学内の先端的共通機器の積極的な外部共用を推進して参りました。このような中、一方で急速な情報技術の進展に伴い、材料技術の研究開発手法も大きく変わろうとしております。我が国が世界的に優位な立場で産学ともに歩んで参りました「ものづくり」技術において材料研究、材料技術のなお一層の革新的進展が必要とされております。このような背景の中、内閣府統合イノベーション推進会議における「マテリアル革新力強化戦略」に基づき、令和3年度より新たに「マテリアル先端リサーチインフラ(ARIM: Advanced Research Infrastructures for Materials and nanotechnology)事業」が実施される運びとなりました。
この事業につきましては、これまで文部科学省におけるweb広報並びに実施主体である国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)の開設しましたARIMホームページへのご案内を本学ナノテクノロジープラットフォーム事業ホームページにおきましても掲載させていただいてきております。
今般、本事業全体の体制としまして科学技術データの集積についての試行的実施が準備され令和4年度より準備のできた機器から順次ARIM事業としての運用を開始するにあたりNAISTとしまして本事業HPを開設する運びとなりましたこと、ご利用をお考えの皆様にご案内申し上げる次第でございます。
NAISTにおきましても本事業に参画すべくこれまでナノテクノロジープラットフォーム事業において10年間培って参りました学外研究の支援に関する経験、体制を礎に令和4年度より本格的なARIM事業実施に向けて活動を開始致します。これまでの学内共通先端機器共用の実績を元に、このARIM事業には関係者一同、尚一層、気を引き締めて臨む所存でございます。実施責任者と致しましてここに御報告並びに御挨拶を申し上げます。
皆様のご利用をお待ちしております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
令和4年4月1日
マテリアル先端リサーチインフラ事業 NAIST実施責任者
先端科学技術研究科 副研究科長
物質創成科学領域長 教授
河合 壮

昨年度より始まりました「マテリアル先端リサーチインフラ(ARIM)事業」は、大学等の保有します共通機器の学外開放により得られたデータをデータサイエンスを駆使したマテリアル研究に資することを目的としました、我が国として独自にデータ蓄積を行う野心的な国策事業でございます。NAISTでは物質創成科学領域の教員及び学生の実施します研究に対応するため物質科学教育研究センターが管理・運営しており、センターの立場から皆様にご挨拶申し上げます。
令和4年度は、皆様にご利用いただくべくセンター管理下にある33機種の科学機器をARIM事業においてラインアップしております。これらの機器は、すべて独立した形で担当の技術職員により管理され、機器の状態を常にベストなものとすることを心がけ、学内のニーズに応えて参りましたが、ARIM事業でも学外利用者の皆様には同等の技術提供を行なって参ります。これまでナノテクノロジープラットフォーム事業で対応して参りました年間約40件の学外研究課題を通じて個々の技術職員が多様な試料に関する経験を積み、年々そのスキル及び知識が拡張されてゆく状況を嬉しくまた、誇るべきことと認識しております。本事業によりまして、対応します技術職員の尚一層の知識やスキルの向上にも期待をするものです。
今般、令和3年度をもちまして終了しますナノテクノロジープラットフォーム事業からARIM事業へと実施事業は移行致しますが、これまでのような形で技術提供は継続して参ります。もちろん国の政策としてこれにより得られる科学データをデータベース構築に提供するという本来の目的に対応しまして新たな取組みに努力して参ります。
データ提供、その取り扱いと構築されたデータベースの利活用に関する取り決めが未だ整備できておらず、その間は当面の間、ナノテクノロジープラットフォーム事業と同様の内容で皆様のご依頼に対応して参ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。本事業の実施主体である物質科学教育研究センターと致しましてホームページのリリースに際して皆様にご挨拶申し上げます。
令和4年4月1日
物質科学教育研究センター長
先端科学技術研究科 物質創成科学領域 教授
浦岡 行治
