連携マネージャからのご案内

ご利用に際して必ずご一読いただきますようお願い申し上げます。

 「マテリアル先端リサーチインフラ(ARIM)事業」で連携マネージャとして機器担当技術職員と共に皆様のご利用をサポート致します清水と申します。我が国のマテリアル研究の今後を担う「マテリアルDXプラットフォーム構想」の重要な一翼を担うARIM事業の参画機関として本学はNAIST-ARIM(ナイストーエイリムと発音下さい)として実施して参ります。これまで「ナノテクノロジープラットフォーム事業」で培って参りました機器共用のノウハウを発展させより高質の研究データの獲得と、その利活用に至る一連のプロセスに貢献して参る所存でございます。しかしながら、本事業全体としましてデータの蓄積やその取り扱い、利活用に関する取り決めが未だ整っていないという現状から、皆様がご利用時に得られたデータを集積することについて皆様に同意していただくための説明ができない状況でございます。一方、NAIST学内におきましてはデータの蓄積に対応する機器は計画的に順次整備を進めております。本年度中に幾つかの機器におきましてデータの蓄積に関する技術的条件を整え、データに関する取決めが整い次第、皆様にご利用いただき得られた科学データの集積に関する一連のプロセスを試行的に実施してゆく予定です。この状況で、現在ご利用をお考えの皆様にお願いがございます。要点を以下に述べさせていただきます。

  1. データの提供、その取り扱い並びにその利活用に関する本事業の取決めが定まるまではこれまでのナノテクノロジープラットフォーム事業と同様に利用のご依頼に対応して参ります。
  2. 従って、その際の利用料金(詳しくはこちらをご覧ください。)はデータをご提供いただくことを想定していないものです。今後、データをご提供いただく環境になりましたらそれが可能な機器から順次データ提供のお願いをさせていただきます。この場合、利用者には検体試料の出自等の情報(いわゆるメタデータ)をいただくことになる予定です。所定のフォームに記入いただきご提供いただく方向で準備しておりますが、利用者におかれましては若干お手間を取らせることになろうかとの点と本事業への積極的なご協力をいただくという観点でデータ提供に同意いただいた利用者には少し低額の料金でご利用いただけるよう利用料金の改定を行なって参ります。これは本事業全体の方針として出されているものです。これに関しましては取得データに関する取決めが整った後、データ移行が可能となった機器から順次ホームページに掲載させていただくと同時に既にご利用の皆様には別途メール等でご案内差し上げます。
  3. 申請の手続きにも案内しておりますが本事業は国より実施予算が提供をされる公的事業であります。その趣旨において利用者には原則として利用後、簡単な利用報告書を作成、提出いただくことになります。これにつきましても、事業全体としてまだ取決められておらず、今後その方針が決まりましたら本ホームページに掲載致します。また既にご利用いただいています皆様にはメール等でご連絡差し上げます。詳細は事務局にお問い合わせください。なお、本学には独自の制度で非公開型の同様の技術サービスを提供する制度(受託試験制度)がありますこと申し添えます。
 NAISTでは共通機器の学外利用につきまして、一昨年から続きますコロナ禍において安定したサービス提供を滞り無く実施して行くためにリモートでの機器利用相談を行っております。更に、リモートでの測定立ち合いなどが実施可能な機器を増やす方向で準備しております。詳細は事務局にお問い合わせください。
 NAIST-ARIMと致しまして、今後も質の高い研究開発支援を効率的に提供できるよう努力して参ります。これまでのご利用いただいて参りました皆様はもとより、今後利用を検討されている皆様におかれましても新事業にご理解を賜り、是非ともご活用いただきますようお願い申し上げます。

令和4年4月1日
マテリアル先端リサーチインフラ(ARIM)事業 連携マネージャ
物質科学教育研究センター 特任教授
清水 洋